-DELTA FORCE-
プロトタイプ
この写真が全ての始まりでした…(笑)
今回のSpecFIGURESには、当初本職のデザイン方面でのみ協力させて頂く…ハズだったのですが(ガスマスク付けた人がいるならやります…なんて言ってもみたのですが、今回はそういう作例が無かったのです(笑))、KAZさんからこの写真を見せられ、「テキトーにタトゥー入れて、ちゃちゃっと汚しして、どう?」と振られたのでした。
時間的にもせいぜい1体程度しか出来ないと思っていたので「1体くらいなら…」と気軽に引き受けたのですが…。
その後始まる、地獄の日々を迎えるとは、よもやこの時は想像だにすることが出来ませんでした…(笑)
↓HOTTOYSのボディにレディースミッションのタンクトップを着せたモノです。ヘッドと手首をハズして、やや無理目に力を入れれば何とか着せられます。
数回、脱着を繰り返すとタンクトップは駄目になると思います。
バックの写真は資料をプリントアウトしたモノです。
↑これはブーツの仮完成状態です。
ハトメも革部分も塗装前のプレーンな状態です。
↑トライバルのデザイン画です。
ネットや洋雑誌等の資料を元にオリジナルで起こしたデザインです。
←SpecFIGURES誌面ではほとんど触れられていなかったブーツ部分。
説明文を読むと「bbiの女性用ブーツを着用…」しているだけと取られるかも知れません。
実際には写真のようにつま先とかかとの部分を残して切り取り、足首部分は切り取ったモノをベースに型紙を作って、本革と布で作成。
ハトメを打った後、革を貼り付けたベース部分と合体して一つ上の写真のようになります。
↑全体のバランスを考えて、素体のスネは8ミリほど詰めて、足を短くしています。(カッターで簡単に切断出来ますが、作業の際は怪我に気を付けて下さいませ)
更に足はbbiの女性用ブーツを履かせるために、写真のようにバービーのケンのモノと交換してあります。
(ソフビはかなり肉厚なので、内側はかなりタイトなのです)
褐色の足がモトのHOTTOYSのモノです。
単に削れば良いだけの話しなのですが…(笑)
←瞬間接着剤で全て張り合わせた状態。
ハトメもVカラーで茶系統に着彩してあります。
今回使用した革が若干肌色っぽかったので、パステルで汚しと同時に全体を着彩しました。
アクリル塗料でパステルを溶き、無造作に置いていくようなカンジで塗りました。
結果的に塗りすぎて、革の端っこの方が乾いてめくれたり、全体的に革が固くなってしまいました。
皮革用染料でデザートカラーにぴったりのがあると良いのですが、クラフト社イエローは結構色が明るいのです。
側面の補強布の部分は布地そのままで、軽い汚しのみです。
ステッチは、革を水で濡らして半乾きの内に鉄筆で跡を付けていきました。
←パーツのみの一覧です。
一部、使用していないパーツもあります。
↓M4DEVGRUバージョンも今回の作例では特にこだわりの部分でした。
黒く未塗装の部分がHOTTOYS以外の部分です。
マズル部分やグリップ、フラッシュライト、ミルコンプM、リアサイト、上部のハンドガード等です。
元にした資料は一番上の兵士の写真ではなく、アームズマガジン2003年9月号P39のクレーンストックを付けたトイガンです。モデルがトイガンとは言え、これも本物の写真から組まれたカスタムなので、それほど外れているとは思わないのですが…如何でしょうか?
ベースはHOTTOYSのDEVGRUに付属のM4です。
こだわった、というのならクレーンストックは再現しないの?と突っ込まれそうなのですが(汗)、実物や詳細な資料が手に入らなかった為、オミットすることにしました。
(細かいことを言うとフラッシュライトのカタチも違うのですが…)
そのかわりナイツ・アーマメント社(あくまでも、風(^_^;))のストレート・ハイ・マウント・リグだけはどうしても再現したくて、各社のパーツを探したのですが、ドラゴン、bbi、HOTTOYS等のメーカーではモデルアップされておらず、行き着いたのはメディコムの特殊部隊シリーズのMP5に付属していたモノでした。
これにしても使えるのはマウント部分のみで、結局これを切り出してドラゴンのミルコンプと張り合わせることで解決しました。
マズル部分も資料にあったとおり、切り欠きのあるタイプ(bbi)を接着、銃身も切り詰めてあります。
ライトのコードとスイッチ部分はドラゴンの無線機のコードとその端部分を切って整えて使用。

HOTOTOYSのM4は全体的にやや角張っていてナリも大きいのですが、バレル部分のディティール再現やKNIGHTS社のロゴプリント、エジェクション・ポート部の蓋が開閉出来る等、ドラゴンやbbiには無い魅力的な部分があり、現在、最もお気に入りなのです。
←最後に、(エアブラシを持っていないので(^_^))、写真の様に紙をちぎって割り箸に貼り付けて作った枠をM4に重ねて、表裏両面をタンカラーの缶スプレーで吹きます。
←最終チェック用画像です。
このように写真をKAZさんに見て貰って、細かい修正を繰り返していき、完成へと至るのです。
誌面に掲載のモノとは下記の点が違います。
●PTTスイッチの位置。
●左ポケットの新聞はオミット。
●カラビナをドラゴンからbbiに変更。
●ノーメックスグローブをデザートからブラックに変更。
●ポーズ変更。
あとは、ほぼ完成品と同様かと思います。
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